スペインの国際上地流空手道修武会から久野泰先生を筆頭に30名の皆さんが読谷村の沖縄伝統空手道古武道国際研修センターにやって来た。沖縄で2日間の合宿を行い、関西へ移動、来週には29日の国際上地流空手道大会(国際上地流空手道連盟主催・沖縄伝統空手道古武道国際研修センター共催)へ参加する。海外選手団としては最大の15人がエントリーしている。スペインからは初めての参加で、健闘が期待される。
久野先生は基本的に上地流の伝統的稽古方法を踏襲していらっしゃる。型の練習も実践に使える護身の技として教えているという。足先蹴りにもこだわって指導されている。日本国内、とりわけ沖縄の上地流系の道場の中には、「危険」だとして上地流の伝統的鍛錬方法で指導しないところが増えている。組手の場合でも寸止めルールの競技空手同様のポイント制試合スタイルが増えてきた。防具無しの直接打撃(フルコンタクト)と上段攻撃あり(顔面のみ掌底突き)と、武術としての空手にこだわってきた国際上地流空手道大会は今年で29年を迎える。沖縄からのエントリーが無くなってきたのとは裏腹に海外からの参加が増えてきた。空手も空洞化現象と言えるかも知れない。