おきなわいち


上地哲の沖縄事典 (おきなわ自転?)
by UECHI
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薬草を食した明治35年生まれの祖母の晩年のライフスタイル

f0014164_117516.jpg 祖母は60代までは家畜の豚、鶏を飼い、サトウキビや野菜を作り、農業を生業として生活していた。当時は畑の大豆で味噌や豆腐を作り、ラードも自家製。米やソーメン以外に現金を使うことはほとんどなかった。畑でできた野菜を「マチヤグヮー」に持って行くと、いろいろなものと交換できた。時にはナーベーラーがポークランチョンミートに代わった。
 70代になると体力のおとろえというより、周りの宅地化が進み、家畜を飼えなくなってきて、自ずと農業もやらなくなった。しかし家庭で食べる分の野菜は作り続けていた。
ほぼ日の出時刻に起床。「ミーグファイ茶」として緑茶を飲み、茶請けは黒糖が多かったと思う。時には裏庭の畑(アタイグァー)から、まだ朝露の乗った薬草を摘んできてお湯を注いで飲んでいたりした。いわゆるフレッシュハーブティーになる。
 朝食は一汁一菜の「ヒトゥムトゥ」、ご飯一膳、野菜炒めか煮物、ラード入りの味噌汁。
 食後に部屋の片づけ、掃除をして畑に出る。
 10時ごろに一休みの「ジュウジジャー」。緑茶またはサンピン茶に、茶請けにはやはり黒糖や時には小さ目の芋。また畑へ戻る。
 お昼もやはり一汁一菜。「アサバン」と言うが「朝飯」ではない。もちろん自分で作る。野菜の炒めものか島豆腐、ソーミン汁。食後は、炎天下の作業は避けて、お昼寝と鶏などの世話や屋根の下での作業。
 3時ごろ「サンジジャー」で、お茶と茶請け。陽も傾きはじめた3時半頃、畑に戻る。
 夕方、農具などの片づけと手入れ。風呂に入り、夕食までテレビを見ていた。
 夕食は「ユウバン」。やはり一汁一菜。フーチバーやカンダバーのジュウシー、島野菜、薬草が多かったと記憶している。時には魚汁にサクナやウィーチョーバーが入っていた。
 8時頃には床を布き、夏は蚊帳を吊り、9時頃には就寝していたかもしれない。

栽培していた野菜・薬草(出典/おきなわ薬草百科他)
クミスクチン:慢性腎臓炎、急性腎炎、高血圧、糖尿病、神経痛、関節炎、リウマチ、水虫
ウィーチョーバー:健胃、去痰、咳、喘息、中風、フィラリア、腰痛、多尿
サクナ(長命草・ボタンボウフウ):高血圧、動脈硬化、神経痛、リウマチ、肋膜炎、咳、喘息、百日咳、解熱
ウッチン(秋ウコン):蓄膿症、胆のう、黄疸、肺炎、肝炎、腎臓炎、疸石症、胃炎、関節炎、消化不良、浮腫
春ウッチン(ヤマウッチン・姜黄):コレステロール溶解、胆汁分泌、胃潰瘍、肝機能障害、二日酔い、結核
ニガナ:風邪、解熱、健胃、整腸、抗ウィルス作用、抗酸化
ハンダマ(水前寺菜):低血圧、めまい、貧血、頭痛、不眠症
パパヤ:咳、喘息、心臓病、消化剤、強壮、母乳、アレルギー
フーチバー(リュウキュウヨモギ):扁桃腺炎、疸石、黄疸、糖尿病、腎臓病、風邪、整腸、健胃
シマラッチョウ(ラッキョウ):利尿、赤痢、流産、早産
コーレーグス:健胃、食欲不振、嘔吐、吐き下し、二日酔い、肩こり、腰痛
チンサグー(ホウセンカ):魚類中毒、骨硬、とげさされ、月経不順、腹痛、鼻血
ナーベーラー(ヘチマ):しみ・そばかす、日焼け止め、月経過多
ゴーヤー(ニガウリ):健胃、あせも、低血圧、高血圧、糖尿病、眼疼痛
ヒル(ニンニク):破傷風、胃弱、肺病、強壮、風邪
ニンジン(チデークニ):咳、健胃、整腸、補血、消化不良、感冒、精力剤
チリビラ(ニラ):咳、遺精、痔疾、脱肛、童尿
他にも、カンダバー、ユービン、ショウガ、ネギ、大豆、インゲン、葉野菜など数多い。
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by s.t.uechi | 2013-07-11 11:10 | 沖縄事典

健康長寿を取り戻す10の提言

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f0014164_10404792.jpgf0014164_10415893.jpg 昨夜、県庁OBの城間勇雄さんが主宰する異業種交流会「ふろしき会」で健康長寿の話をさせていただいた。同会は20年以上続いている会合で、城間氏が県東京事務所時代のお付き合いのよしみで、かなり昔に沖縄物産の本土展開についてお話しさせていただいたことがある。
 今回は那覇市医師会の先生や国や県の方もいる中で、エラそうに提言するのも面映いが、すでに他界した自分の祖母や父の生活スタイルを素に話させていただいた。」




添付の写真は、上から「ノニの実と花」、「うっちんの花」、「クミスクチンと春うっちん」
 
 長寿日本一とは、すなわち長寿世界一、この輝かしい称号は今、長野県が男女ともに獲得しています。かつては沖縄県がその地位にありました。戦後68年、両地域の人々の生活がどのように変わったかを見れば、この逆転劇の真相がわかると思います。
両県は地理的・気候的に対極にあると言っていいほど違います。長野県は中央アルプスなど四方を高山に囲まれ、厳しい寒さが特徴的な内陸性気候ですが、一方の沖縄県は海に囲まれた温暖な亜熱帯性気候です。どちらかと言うと沖縄県の方が一般的には暮らしやすい気候と言えるでしょう。
長寿の在り方も両者違いがあります。長野県の場合「ピンピンコロリ」と表現されるように、死ぬまで元気で医者の世話にならずに過ごすのに対し、沖縄県は「ネンネンコロリ」で病気になり寝たきりで長患いのあとで死んでいく人が多いそうです。比較的長生きとは言え、病床での長寿では不幸としか言いようがありません。
ちなみに私の祖母も父もほぼ同じ85~86歳で亡くなりました。祖母は1902年(明治35年)生まれ。畑の草取りをして夕食を取り、床に就き、翌朝には眠ったまま死んでいました。父は1929年(昭和4年)生まれ。7年間の療養生活、後半は寝たきりで肺炎で亡くなりました。祖母は裏庭で自分で栽培した野菜や薬草を好んで食し、父は自宅で食事をすることはほとんどなく中華や洋食のレストランがほとんど。正反対の食生活でした。
長野県は1960~1970年代は脳卒中などの発生件数が非常に多く、脳血管疾患死亡率は1965年には全国一位。これは寒冷な気候に加え、漬物や塩魚、濃口の味噌汁など、食生活が大きく影響していたことによります。そこで、1981年から県全体で、「県民減塩運動」(81~83年)、「食卓“愛”の運動」(84~96年)など「食生活の改善」に取り組みました。プラス、歩くことなどの軽運動の継続。地域の病院と一緒に取り組んだ健診の徹底で、健康を自己管理するライフスタイルが確立されていったのです。その結果が、2010年の長寿日本一です。
そこで、健康生活を応援する薬草屋仲善から「長寿になる10の提言」を考えてみました。
1、余分な食事は取らない。(飽食は止めましょう。特に夜中の居酒屋やステーキなどの食事は余分です)
2、余分なごはんは食べない。(米・パン・沖縄そば・うどん・ラーメンなど炭水化物を取りすぎです)
3、余分な塩分は取らない。(沖縄そば出汁、ポークランチョンミート、ソース、マーガリンの塩分も注意)
4、余分な油分は取らない。(衣の厚い沖縄天ぷらは炭水化物と油分です。魚の揚げ物、ステーキなどの余分油)
5、余分な酒は飲まない。(ビール1本、泡盛1合とは言いません。適度を超える飲み方が多すぎます)
6、余分な清涼飲料水は飲まない。(暑いからと言って、糖分・塩分・カロリーの取りすぎに要注意です)
7、余分なお菓子は食べない。(ポテトチップスやケーキ、ジャンクフードなどは食べすぎてませんか。)
8、余分な煙は吸わない。(タバコは全てが余分なもの。自分だけでなく周りの身近な人を病気にします)
9、余分な体重は増やさない。(上記の余分が全て内臓脂肪・皮下脂肪・血管内脂肪となり太ります)
10、余分なガソリンは使わない。(コンビニ・スーパーなど3km以内は歩きましょう。燃料費余分です)
ライフスタイル、特に食生活が健康をつくり、長寿を取り戻すことは長野県が証明しました。沖縄はあまりに「余分」なものを取りすぎています。体の不健康は心の不健康(うつや不眠など)と表裏一体です。バランスよく、適量(少量)の食事と、適度の運動(労働)で長寿国を復権させましょう。1000年、2000年と伝えられてきた、ウッチンやノニなどの薬草文化も健康と長寿をサポートします。
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by s.t.uechi | 2013-07-11 07:35 | 沖縄事典