おきなわいち


上地哲の沖縄事典 (おきなわ自転?)
by UECHI
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クミスクチンの話 (2004年7月14日出稿)

 沖縄の薬草の話は、いつも祖母から聞かされた話から始まるのだが、このクミスクチンも例外ではない。我が家の裏の50坪ほどの小さな畑(アタイグァーと呼んでいた)の隅にその花は咲いていた。生い茂った葉の上に飛び出した茎に整然と並んだ、鈴なりの可憐な白い花。花びらの間から外に長く伸びた雌しべやおしべの形状が猫の髭に似ているので、和名は猫髭草というらしい。きれいな草花である。今でもベランダの鉢植えで愛らしい花を楽しませてもらっている。
 祖母はこの葉を陰干しして乾燥させ、お茶にして飲んでいた。「石を出す」と言っていたが、おそらく腎結石とか胆石のことであったのだろう。おしっこが良く出るだと言っていたが、おねしょが怖い子供には敬遠したい飲み物であった。
 このクミスクチンはもともと東南アジアあたりが原産地らしい。マレーシア語で猫の髭というのが語源だと聞いた。数年前、縁あって沖縄では老舗の薬草メーカー仲善薬草本舗の仲本勝男社長と南太平洋の島国を訪ね事がある。その旅程の問わず語りで、彼からこの薬草のすばらしさを聞いたことがある。彼はこの薬草のおかげで病気を克服し、それがきっかけでこの業界へ入ったと聞いた。また、世界中を舞台に活動した沖縄の政治家、故稲嶺一郎氏(元参議院議員、現知事の父君)が沖縄へは最初に持ち込んだとも聞いた。東京在住の折に稲嶺氏とは面識があったので、ベランダのクミスクチンを見ているとなぜか親近感さへ覚える。沖縄を世界
から俯瞰した政治家、健康食品産業のオピニオンリーダー、この薬草と二人の沖縄人との関係が不思議な運命の糸のつながりのように感じるのである。
 おしっこが良く出るという利尿とは、体内の毒素を排泄するわけで、余分な糖分、脂肪分、塩分、蛋白、老廃物などを体の外に出すであろうことは容易に理解できる。それによって中性脂肪の減少するでしょうし、ダイエットにも結びつくであろう。そのことは腎臓の働きを助けていることになる。また、血液や体液から余分な水分を出すわけだから血圧も当然下がるであろう。そうなれば自ずと心臓の負担も軽くなる。仲本社長が話されたとおり、すごい薬草である。
 だが、私はまだこの薬草を飲んではいない。亡くなった祖母や稲嶺一郎氏、今も健康食品産業をリードする仲善の仲本社長など、尊敬する人々の顔を白い猫の髭の花の向こうに思い浮かべながら、毎日水をやっている。
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by s.t.uechi | 2004-07-14 13:35 | 沖縄事典