おきなわいち


上地哲の沖縄事典 (おきなわ自転?)
by UECHI
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琉球新報紙面批評(連載原稿・最終回)

幸せな気分になる記事をもっと―地方再生ニュースが展望開く。
                                  2006年9月10日出稿分

 出張先で「心がぽかぽかするニュース」(文芸春秋社刊)という本の書評を東京新聞(八月一二日)で見つけ、すぐに書店で買い求めた。日本新聞協会が昨年度に読者から募集した心温まる記事などを収録した本である。
 全国の新聞から七三点を紹介。確かに読んでいて目頭が熱くなる記事も多い。琉球新報からも「空き地が花壇に変身」(十二月三日付)の題で、タクシー運転手らが客待ちの間に空き地に花を植え観光客にも喜ばれている記事が紹介されている。
前回書いたように沖縄の若者たちの活躍する記事から元気をもらう事も多いが、この欄を担当して半年、幸せな気分になる記事よりも、異物が喉につかえるような、素直に受け入れられないニュースの方が多いのも現実だ。
この一ヶ月で最も多く紙面を割いたのは、やはり二転三転する普天間移設協議問題、嘉手納F15フレア誤射など米軍基地関連の記事。二番目が、全国ニュースで首相の靖国参拝問題と、先の戦争に対する歴史認識問題と、それらとオーバーラップする自民党総裁選の記事であった。県内では県知事選や統一地方選関連。県立高校教師らの飲酒運転死亡事故も印象に残る。国際面ではレバノン南部の戦闘、今でもテロや虐殺の記事が多いイラク問題など。
基地問題も含め「戦争」というキーワードが大半の紙面を埋めた八月であった。
気になる記事がある。「自殺者年間3万人超」(八月一九日)や「県自殺対策連絡協議会」の記事(九月五日)と六日の社説「自殺防止―動機分析し実効ある対策を」などの一連の自殺者増加問題と、本誌で以前特集された多重債務問題との関連である。消費者金融業界大手五社だけで昨年度「自殺で三六四九件回収」(七日)とある。毎日新聞よると、金融庁は自殺により生命保険で支払われた件数は総数の一〇~二〇%になると見ている。自殺の原因は健康問題や生活・経済問題。精神的に追い詰められれば人間は病気になるか死ぬ。それで債務は業者が回収できる。金融庁が進める貸金業規制法見直しとの関連でも問題を見るべきでは。この問題で後藤田政務官が辞任した。自殺は心の問題ではなく、今や社会問題である。最も所得の低い沖縄では中年男性の自殺が多い。中小零細企業も消費者金融に頼らざる得ない実態がある。引き続き紙面で追って欲しい。
八月一九日の日銀福井総裁のインタビュー記事「格差是正・財政も役割」で「市場が生んだ格差を、財政政策で補う必要」との考えは地方経済に期待を持たせるものであった。また「地方再生に新枠組み―改正市街地活性化法施行」(二二日)や、経産省の「特産品開発を支援へ―地域活性化プランも推進」(二五日)などは、これらをどう活用するかによって、基地とリンクしなくとも沖縄の経済振興の展望が描けると読んだのは、私だけではないと思う。
長い間、拙文にお付き合い頂いた読者の皆様に感謝。
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by s.t.uechi | 2006-09-08 20:36 | 地域
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